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患者さまに優しい低侵襲手術を念頭に置き、
質の高い医療をめざしながら、皆様の信頼を得られる診療、手術に取り組んでいきたいと考えております。
最近は食生活の欧米化とともに狭心症、心筋梗塞など心臓の筋肉に栄養をつかさどる冠状動脈が狭くなったり、
完全に詰まったりする病気(=虚血性心疾患)が増加してきました。虚血性心疾患と診断されますとまず心臓内科、
循環器科の先生方がカテーテルという、風船の付いた細い管を用いて、狭いまたは詰まった動脈を拡げようとします。
しかしながら、中には動脈を拡げることができない場合もあり、状態によっては急いで冠状動脈バイパス術を
施行しなければならないことも有ります。
これまでの冠状動脈バイパス手術は人工心肺という機械を使い、血液を一度体外へ導き、それを酸素化してまたポンプ
で体内へ戻し、一時的にせよ人間の心臓と肺の機能を機械に代償させ、その間に心臓を停止させて行う心停止下手術でした。
これですと人工心肺を操作管理する医師、臨床工学士、実際手術を執刀する医師達と多くの人間を要し
大掛かりな手術となります。さらに人工心肺を使う最大の短所欠点はこれに起因する
いろいろな不都合、たとえば血球破壊、ヘパリンという薬による易出血性、脳出血、
脳梗塞、易感染症などの合併症を起こしやすくなることでした。
最近では患者さまに優しい低侵襲手術が優先され、中でも人工心肺を使用せずに血管を吻合する
心拍動下冠状動脈バイパス手術が実施されるようになってきました。
人工心肺−非使用−心拍動下冠状動脈バイパス手術はその名前の通り人工心肺を
使用しませんので、手術時間が短縮され、また致命傷となりえる合併症を予防できるため、
良好なる手術成績を得ることが可能となり、かつ入院期間の短縮に結びついております。
大原医療センター心臓血管外科でも2001年より福島医大心臓血管外科 横山斉教授の協力を得て
実施致しましたが、経口摂取も早まり、術後の人工呼吸器を必要とする時間、
集中治療室に滞在する時間が短縮され、多くの患者さまが順調に回復し歩いて
退院されました。入院日数の最も短かった方は術後10日ほどで退院した方もおられ、
患者さまからは“本当にこんなに早く退院してもよいのですか?”と驚きと喜びの声が大勢から寄せられております。
これからも、患者さまに優しい低侵襲手術を念頭に置き、質の高い医療をめざしながら、
皆様の信頼を得られる診療、手術に取り組んでいきたいと考えております。
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